大根は犬に与えても大丈夫なんだって!
しかし加工品のものや漬物には注意が必要だよ!
犬に大根を与えても大丈夫?
大根は犬に与えても大丈夫な野菜のひとつです。犬が大根を食べることで期待できる健康効果、アレルギーとの関係、犬の病気や薬との相性などについてお伝えします。
犬に大根を食べさせても大丈夫?
大根は生でも加熱しても食べられる野菜のひとつです。一般的に、葉に近いほど甘みが強く、根の下の方にいくほど辛味が強くなります。辛味が強すぎると粘膜や胃を刺激して犬が嫌がることがあるので、できれば葉に近い部分を選ぶ。
皮ごと与える場合は、よく洗って土を落とし、刻むとよい。大根の葉も犬が好きそうなら与えてもよい。
大根に含まれる成分には、消化や水分補給をサポートする効果が期待されている。
犬にとっての大根の健康効果について、明確な研究発表はないようだが、期待される働きを4つ挙げてみよう。
1:消化を助ける
大根おろしによって活性化されるといわれる酵素、ジアスターゼ(アミラーゼ)は、主に穀物やイモ類に含まれるデンプンの消化を助け、プロテアーゼは肉や魚のタンパク質組織を柔らかくします。酵素は基本的に熱に弱い。酵素は基本的に熱に弱いので、必ずおろしたてを与えること。
2:食品の殺菌
大根おろしから生成されるイソチオシアネートという成分には殺菌作用があると言われている。イソチオシアネートの作用は、大根おろしにしてから時間が経つと減少するという報告もあるので、この作用を利用したい場合は、与える直前に大根おろしをするようにしましょう。
3:水分補給
大根の約90%は水分です。水だけでは飲まないワンちゃんには、おやつに大根を取り入れてみてはいかがでしょうか。暑い季節の水分補給だけでなく、室温が高く暖房で乾燥する冬場にもおすすめです。
4:皮膚や粘膜を健康に、血流を整える
大根の葉には、皮膚や粘膜を健康に保つβ-カロテンや、ケガや手術による出血時に血液凝固に必要な成分の働きを助けるビタミンKが含まれています。
これらの栄養素は、私たちが普段食べている根の部分には含まれていないので、食べさせたい場合は葉を捨てないこと。どちらの栄養素も油と一緒に摂ると吸収率が高まるので、少量の油で炒めるか、茹でてから油で和えるのがおすすめです。
大根を含むアブラナ科の野菜は犬に食べさせてはいけないというのは本当ですか?
どんな食べ物にも良い面と悪い面があります。大根を避けたほうがいい犬はいるのか、大根と相性の悪い薬はあるのか、飼い主としては気になるところ。そこで、犬の食事や健康管理に関する講座も開催している獣医師、アニマルライフパートナー代表の丸田かおり先生にお話を伺った。
キャベツや大根などのアブラナ科の野菜は犬に与えてはいけない』という情報をネットで見たことがあります。
その理由は、アブラナ科の野菜に含まれるグルコシノレートの一部が、体内でゴイトリンという物質に変換されるからです。ゴイトリンは甲状腺がヨウ素を取り込むのを阻害するため、甲状腺ホルモン※の合成を阻害すると言われている。
しかし、グルコシノレートがゴイトリンに変換される量は、健康な犬が通常食べる大根の量にはあまり影響されない。甲状腺ホルモンの分泌が低下している犬や、甲状腺ホルモン剤を服用している犬には、与えすぎない方がよい。
2004年のWHOの報告によると、グルコシノレートは実験動物においてがんの発生を抑制する可能性がある。ただし、ゴイトレインの問題があるので、与えすぎには注意すること。
他の食品や植物とのアレルギー関連の報告は今のところない。
(甲状腺ホルモン:体温や心拍数の維持、代謝の調節に関わるホルモン)
おやつとして取り入れる場合の1日の給与量の目安
与えすぎに注意しましょう。食物アレルギーは、どのような食べ物でも反応を起こす可能性があります。初めてフードを与える場合は、必ず少量ずつ与え、体調の変化に注意しましょう。
カルシウム補給には切り干し大根、たくあんは避けた方がよい。
大根の加工品はたくさんあります。身近にある大根の加工品を愛犬に与えても大丈夫かどうか、見極めることが大切です。
・干し大根
干し大根は犬に与えても問題ありませんが、食物繊維が凝縮されているため消化しにくいので、軽く洗って水にさらし、やわらかくしてから刻んで与えます。汁にも味がついているので、犬に与えても安心だ。切り干し大根は、手作りドッグフードで不足しがちな栄養素のひとつ、カルシウムの補給におすすめです。
・市販の大根おろし
チューブやパウチの大根おろしは、調味料や品質保持剤が入っていることが多いので、犬には与えないほうが無難です。原材料が大根のみで、味も辛くなければ犬に与えても大丈夫です。
・カイワレ大根
成分的には犬に与えても大丈夫ですが、辛味と苦味があるので犬が嫌がる場合があります。過度の辛味は胃や粘膜への刺激が強いので、無理に与えないようにしましょう。
・浅漬け
浅漬け、べったら漬け、たくあん、カクテキなど、大根の浅漬けはいろいろありますが、どれも犬に与えてはいけません。大量の塩分や調味料は腎臓や心臓に負担をかけますし、香辛料やネギ類は犬の健康に直接影響する成分が含まれている可能性があるので、おすすめできません。
犬に大根を与えても大丈夫?結論
大根は犬に与えても安全です。
根は消化と水分補給をサポートし、葉は皮膚と血流を整えます。
甲状腺ホルモンの値が低い犬は少量しか食べないこと
塩分、香辛料、ネギが犬の健康に悪影響を与える可能性があるため、大根の漬物は与えないこと
【みんなの投票】犬に大根を与える際、どの部分を避けるべきですか?